アイドルたち

アイドルたち:LES IDOLES
1968年 フランス映画 マルク'O監督

出演:ビュル・オジェ、ピエール・クレマンティジャン=ピエール・カルフォンヴァレリー・ラグランジュ、ミシェル・モレッティ、ジョエル・バルブート、フィリップ・ブリュノ、ベルナデット・ラフォン

遂に日本でも各地でこの秋から来春にかけて公開される事になっている、フレンチ・カルト・ムーヴィー!の「アイドルたち」。元々は舞台作品との事なので、かれこれ40年ぶりにこの日本で初公開されるという、これぞカルト映画なり〜!
その公開記念イベントが11/10のトーク会、11/18のライヴ・イベントと2つ企画されている。私もちょっとお手伝いさせて頂くので宣伝も兼ねて、この日記にも記しておこうと思う。

実は先月、試写会にお招き頂き鑑賞させて頂けた。(堂山と堂島を間違い、梅田を1時間も徘徊して大遅刻!なので後半しか観ていないけれど、それは公開時の楽しみに取っておきなさい。という事だと言い聞かせている。)内容はネタバレしてはいけないのであまり触れないように・・・。ただ、個人的に大好きな俳優様たちが出ているのでそれだけで胸躍るものだった。欧州映画の巨匠たちに愛されたビュル・オジェ、故ピエール・クレマンティは主役!その他、豪華な顔ぶれで色鮮やかなファッションとイェイエ♪主役3人の役名(芸名)も面白い。狂乱ジジ、短刀チャーリー、魔術師シモン。シモンは特に歌が下手だった。

それにしても、退廃的な作品や幻想的な作品で独特の雰囲気を醸し出していたビュル・オジエとは違い、よく笑いとってもキュートなアイドル姿で可愛い。そして、ピエール・クレマンティアナーキーな感じ。破滅的でパンクなロッカー姿は実にカッコイイ!(でも、ファンだからこそ笑ってしまえるという部分が多々あり、それも楽しかった。)

フランスの五月革命、イェイェ・サウンド、アイドルたちの作られた顔と素顔、それは業界の表と裏でもある。そういった時代背景と辛辣かつ滑稽な揶揄が気持ちいい。バカバカしさの面白さというものが映画にも音楽も・・・あるけれど、そういうものを嫌がる人も居れば、楽しめる人も居る。私はこういう映画も大好き!

しかし、このマルク'O監督についてはあまり詳しくないけれど、編集者はこれまた、好きな監督である故ジャン・ユスターシュなのだ!こんなに贅沢な顔合わせの作品が観れるなんて〜!とても幸運にさえ思える。ダニエル・シュミットジャック・リヴェット、さらにマルグリット・デュラスの親友でもあったビュル・オジェのまだお若くて躍動的で可笑しな歌詞の歌を歌い踊るお姿。同じくピエール・クレマンティのまだお若く、でも相変わらず不思議な顔色と愛らしい口元と派手なお衣装で歌う(動く)お姿・・・もう、必見!としか言えない私。

こんな秘蔵ものが埋もっていたとは!やっぱり恐るべしフランス映画界★私の好きなフランスの時代でもある。五月革命の寵児たちに好きなアーティストが多いので、色々と頭の中で連想ゲームをして楽しむことも出来た。各シーンのバックに貼られている当時のアイドルたちのポスターを見てときめく事も出来た。そして、「アイドルを探せ」(ジョニー・アリディシルヴィ・バルタンシャルル・アズナブール他)という映画を思い出したり・・・とにかく、公開が楽しみ〜♪

(追記)
※これも2005年の試写での感想なのですが、その後、何度も観ておりまして大好きな!!映画なのです。また、その後の感想などをそのうち再見し綴ってみたいと思っています♪