日本で最初の「字幕スーパー」作品

モロッコ モロッコ

監督:ジョセフ・フォン・スタンバーグ出演:ゲイリー・クーパーマレーネ・ディートリッヒ、アドルフ・マンジュー(1930年・アメリカ映画)
日本で最初の字幕スーパー(スーパーインポーズ)の登場は『モロッコ』だった。1931年公開と記録されている。監督はウィーン出身のジョセフ・フォン・スタンバーグ。まだ新人だったマレーネ・ディートリッヒを主演に『嘆きの天使』をドイツで制作後、アメリカに進出。トーキー初期の名作のひとつ。それまでの日本では、弁士が日本語でお話を語っていたそうだ。そういうのも楽しそうだけれど。スクリーンに字を焼き付けるのだから、それは大変な作業なのだと思う。古い映画を観ると字幕の書体にも味わいがあり何となくいいなぁ〜と思うことがある。

追記
カタカナ表記って迷う事が多い。ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督と書いたけれど、ジョゼフと記されているものもある。ドイツ語ではヨーゼフ・フォン・シュテルンベルクと。スタンバーグ監督はディートリッヒを主演に愛情を込めて丹念に美しく映像化し、このコンビで7本制作している。