歌え!ロレッタ愛のために

歌え!ロレッタ愛のために:COAL MINER'S DAUGHTER
1980年 アメリカ映画 

監督:マイケル・アプテッド 出演:シシー・スペイセクトミー・リー・ジョーンズ、ビヴァリー・ダンジェロ、レヴォン・ヘルム

この映画でシシー・スペイセクアカデミー賞の主演女優賞に輝いた。私がシシーを好きになったのは「キャリー」から。26才で高校生役を演じたとTVの解説者の方が語っていたのを聞き驚いたものだった。大人なのに少女っぽい。それもちょっと風変わりな雰囲気。ミア・ファローもそうだけれどこういうタイプの女優様も好きなのだ。初めて観た時、この「歌え!ロレッタ愛のために」は今一つピン!と来なかった。でも、今見ると夫婦の絆が支えとなって、実在のカントリー歌手、ロレッタ・リンをシシーは見事に演じているのだと感動する。歌も全てあの少しハスキーで少女っぽい声で。

最近まで全く興味の無かったトミー・リー・ジョーンズが夫役。最近、やっと凄い役者さんなのだと感じる様になってきた。それにしても、DVDのジャケット良くないなぁ〜って。そんな事はしょっちゅう思うのだけれど。この映画の中でも中盤からスターになって大きな舞台に立つ時のロレッタは濃いブラウンの鬘とメイクもしっかり。でも、普段のノーメイク風のシシーの方がずっと可愛くて好きだ。ブロンドの髪を軽くカールしたり下ろしたり。カントリー・スタイルの服装も自然だった。テキサス出身のシシーなのでさらりとこういう役もこなせたのかもしれない。

小さな華奢な体型は今も変わらない。もう50代後半のハズだけれど。私が好きなシシーの役はちょっと変わった女性を演じたものが多いけれど、実に色んな役を演じ続けている。

「三人の女」がリバイバル上映された時、映画館で釘付けとなった。帰りの駅のホームへ向かう時、すっかり私は彼女のスクリーンの中の動きを真似ていた...よくあること。そして、長い髪に憧れたのをしっかり覚えている。あの頃のシシーは最も髪が長かったと思う。綺麗なブロンドの細い髪だった。

カントリー音楽には全く詳しくないのだけれど、14歳で結婚して20代でカントリーの女王となった実在のロレッタ・リン。少女が妻になって母になり、いつの間にかヒットチャートにまで。当然、その間には色んな葛藤があった。ずっと傍で支えていた夫役のトミー・リー・ジョーンズ!ポイントアップ度が最近顕著な方の様だ。