ボッカチオ'70

ボッカチオ'70:BOCCACCIO '70
1962年 イタリア映画 マリオ・モニチェッリ、フェデリコ・フェリーニルキノ・ヴィスコンティビットリオ・デ・シーカ監督

出演:マリサ・ソリナス、ジェルマーノ・ジリオーリ、アニタ・エクバーグ、ペッピノ・デ・フィリッポ、ロミー・シュナイダー、トーマス・ミリアン、ソフィア・ローレン、ルイジ・ジュリアーニ

なんて豪華〜!とやっぱりウットリ。ヴィスコンティ作品(それも、ロミーを観たいばかりに)が収録されていると知り観てから、かなり暫く観る機会が無かったのだけれど、今こうして再会出来てとても、とても嬉しい!簡単にメモしておこう〜っと。今では、好きな監督さんばかりなので、とても長くなりそうだから。

14世紀のイタリアのかのボッカチオの「デカメロン」をテーマにイタリアの4人の巨匠監督達で構成された、4話のオムニバス映画。でも、やっぱり第3話が好き!お婆さんになっても、ヴィスコンティの映画を何度も何度も観ていると思うくらいに大好き!(でも、4話ともそれぞれ美しく愉しいと断言しておかなくては。)

4つのお話のタイトルは、「レンツォとルチアーナ」(モニチェッリ)、「アントニオ博士の誘惑」(フェリーニ)、「仕事中」(ヴィスコンティ)、「くじ引き」(デ・シーカ)。女優様陣がとにかく豪華絢爛!お衣装から装飾、美しい色彩の中で、さらに煌びやかに輝くお方ばかり。でも、やっぱり、ロミー贔屓な私。この頃はまだ20代なのでとてもお若いなぁ〜。可愛らしい。10年後、同じくヴィスコンティの「ルートヴィヒ/神々の黄昏」に出演されるけれど違う魅力をさらに漂わせていた。ロミー・シュナイダーは稀なる高貴な美しさ。ただ美人さんの女優様には興味がないのは、きっと10代の頃にこの様に素晴らしき個性美と存在感を備え持つ女優様を知ったからだとも思う。ロミーは不幸な死を迎えてしまうけれど、こうして映画の中でお会い出来るので幸せだ。

ロミーの事ばかり綴りそうなので、音楽について。これまた素晴らしい!ピエロ・ウミリアーニ、ニーノ・ロータアルマンド・トロヴァヨーリが担当!(ロータはフェリーニヴィスコンティの2話を担当)。

ロミーの「チャオ...」と右目に大きな一粒の涙を浮かべるシーンの美しさ!真珠のネックレスをしているのだけれど、その涙の方が美しい〜と思えるくらい。

嗚呼、幸せ、幸せ★やっぱり、欧州映画が好き。

表紙にマリサ・ソリナスが載っていないのは、劇場公開時は3話作品(マリオ・モニチェッリ作は省かれていたそうだ!)として公開されていたからだろうか?公開時に忠実にってちょっと変だし...だいたい、よく再販されるジャケットに納得いかない事の多い我が儘な私ではある。