『ギャングスター・ナンバー1』 ポール・マクギガン監督 (2000年)

ギャングスター・ナンバー1 [DVD]
ギャングスター・ナンバー1:GANGSTER NO. 1
2000年 イギリス/ドイツ合作映画 ポール・マクギガン監督

出演:ポール・ベタニーマルコム・マクダウェルサフロン・バロウズデヴィッド・シューリス

どうも最近偶然遭遇する映画は英国!という感じ。元々好きな国なので嬉しいけれど、何かこの様な偶然性というか巡り合わせに不思議な喜びを感じたりしている。今回はギャングもの。マフィアものはフランス映画が好きなのだけれど、先日は「ゴッドファーザー」1〜3(ヘルムート・バーガー様が強欲な銀行家として出演されているのをまた観たかったので)を3夜連続で観ていた。長かったけれど退屈ではない。1と2は特にもう何度か観ている。アル・パチーノは3作共に出ていて、通して観ると凄さを痛感した。マーロン・ブランドはやっぱり渋いし...。

私には珍しくこの様な流れで今度は英国のギャングものの「ギャングスター・ナンバー1」。オープニングから何やら惹き付けられる楽曲で画面を観ていると、何と!マルコム・マクダウェルが登場。先日のテレンス・スタンプにも感じたけれど、タイトで渋いお年の重ね方をされていて格好良かったのだ。マルコム・マクダウェルと言えば「時計仕掛けのオレンジ」、「if...もしも」、「キャット・ピープル」...とかなりキワモノ的というか、そういう役がピッタリ。かなりのインパクトをあの容姿と役柄で植え付けられているお方である。マルコム・マクダウェルは55歳の年老いたギャングでその回顧的な展開として60年代の若き日にタイムトリップしたりする。その若き日の役はポール・ベタニーでまた、素敵なのだ。ベタニー(ジェニファー・コネリーちゃんのご主人でもある)の眼がクローズアップされると、何となくマクダウェルと似ている様な気もした...不自然さの無いキャスティングだったと思う。

ライバルの彼女役のサフロン・バロウズはモデル出身でもあるので、特に60年代の若き日のファッションやメイクなど、とても素敵だった。お話よりもそんなミーハー気分で愉しんでいると、中盤デヴィッド・ボウイ様の「ジーン・ジニー」のイントロ!!一人で観ていたけれどきっと奇声を発したと思う、凄く嬉しくって。でも、その曲はイントロが一緒だっただけの別の曲だった。この映画の音楽担当はサイモン・フィッシャー・ターナーであることが最後に分かり、納得。さらに気分は良くなった。モッズ〜グラム・ロック〜今日(30年の時間の流れがこのお話)までの、その各時代の雰囲気が音楽と共に楽しめる作品でもあった。そして、とにかくクール!ロンドン〜パリ〜ニューヨーク...とそれぞれの雰囲気というものがあるけれど、やっぱりロンドンは中学生の頃から夢見てきた異国なので、どうも根深い何かがあるようだ...スタイリッシュなクールな映像を音楽と共に愉しんだ。