『夜と霧』のジャン・ケロールのナレーション

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「静かな風景さえも、鳥の飛び交う草原や、刈り入れ時の畑、あるいは緑の燃え盛っている草地でさえも、車が通り、農民や恋人たちが歩いている道さえも、朝市がたち、教会の鐘楼の見えるヴァカンスを過ごす村さえも、ごく簡単に、絶滅収容所に通じているかもしれない。」

「夜と霧」のナレーション by ジャン・ケロール

★レネの要望で実際に収容所に収容された体験のある作家ジャン・ケロールによって、この危険を伴う作業は進められたという。このアウシュビッツの生々しい映像ドキュメンタリーを初めて観た時(とても大きな重い衝撃だった)から随分時が経つけれど、今も甦るのは凄まじい恐怖の歴史と哀しく美しいミシェル・ブーケのこのナレーションの印象だ。

「夜と霧」:NUIT ET BROUILLARD
1955年 フランス映画 アラン・レネ監督
原作・脚本:ジャン・ケロール ナレーション:ミシェル・ブーケ 音楽: ハンス・アイスラー