ダニエル・シュミット:DANIEL SCHMID

生年月日:1941年12月26日 山羊座 スイス生まれ 没年:2006年8月5日

スイスの大きなホテルを営む一家に生まれ、少年時代からホテル内の探索と映画や音楽に興味を抱いていたという。1962年にベルリン自由大学に入学。この時期、ライナー・ヴェルナー・ファスビンダーたちに出会い映画を志す。1968年にテレビ用の短編映画で監督デビューし、1972年の「今宵かぎりは…」で劇場映画デビュー。80年代には「青髭」「ルル」「シャモニーのリンダ」などオペラ演出家としても活動されていた。また「アメリカの友人」「ロベルトは今夜」などでは俳優として出演。残念ながら2006年8月5日死去。個人的に2006年の大切な悲しいニュースのひとつとなる。

追悼。決定的な映像が私に焼きついている数少ない監督。その虚構美とも言われる現実と幻想の境界線を超越したかのような映像。夢へと誘う至福の瞬間を映画館のスクリーンで体験出来た。あのイメージは今も忘れられない。ルキノ・ヴィスコンティの耽美、ルイス・ブニュエルの幻想美とも違った、魔法のような映像だった。静かで綺麗なロマネスク。また貴重な映画人がこの世を去ってしまったのだな...。この訃報を知り今もまだ上手く気持ちが言葉にならないでいる。

◆代表作◆
ベレジーナ (1999)
書かれた顔 (1995)
季節のはざまで (1992)
デ・ジャ・ヴュ (1987)
人生の幻影 (1984)
トスカの接吻 (1984)
ヘカテ (1982)
カンヌ映画通り (1981)
ラ・パロマ(1974)
今宵かぎりは… (1972)