ジェーン・バーキン:JANE BIRKIN

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ジェーン・バーキン/JANE BIRKIN

祝☆来日!とジェーン特集中の私(『BRIGITTE』にて)。”歌う女優”として今も続けているもうすぐ61歳のジェーンは素敵♪多くの女性たちが憧れる、その生き方に。私は何が好きかというと、先ずはお声!私が高校生の頃(CDなんて存在しない頃)は、今のようにジェーンの作品が安易には買えなかった、廃盤状態で。その上、出演映画もレンタル屋さんにもほとんど無かった(『ジュ・テーム・モワ・ノン・プリュ』を置いているレンタル屋さんがあると教えてもらい観たのは大学生時代。それもポルノ的なジャンルに置かれていたらしい。私は未成年だったので友人に借りてきてもらったのだった)。動くジェーンのお姿が観たい!という気持ちが大きかった(ほとんど!)ので、その時、その監督や音楽が後に大好きになるセルジュ・ゲンスブールだということも、その時は気に留めなかった。よく分からない映画だったけれど、男の子みたいな短髪とペチャンコの胸や長身で細い体型(痩身だけれど骨太で筋肉質)、大きな口元が印象的で”可愛いなぁ〜♪”と観ていたように想う。レコードは『バビロンの妖精』を最初に買った。新譜として発売されている時だったもので今もレコード棚のジェーンのコーナーに並んでいる(大好きなヴォーカリストたちの多くは個人的な棚もVelvetの棚にもあるのが基本みたい)。いつか手離す時が来るのだろうか...。

フレンチ・ポップス好きの友人は多くは無いけれどいる。セルジュが大好きなその友人はジェーンは聴くけれど、”ずっと聴いてると下手過ぎて疲れる”と言う。私は”もっと下手なヴォーカルも好きだから平気♪”と言い返す。こんな会話を楽しむ♪80年代のNew Waveたちには”ヘタウマ”と呼ばれる愛しき歌声が色々ある。それらの音楽やフランスの音楽、もっと古いシャンソンプログレなどを平行して聴くようになっていった、今も。下手という感覚は私はあまり無いように想う。上手いなぁ〜!と想うことは度々あるけれど。そんなところが女性ヴォーカルの魅力で、様々なお声の肌理を感じて心地よいものを好むだけ。声量が無いように最初は感じていたのだけれど、それはセルジュの歌唱指導(演出)でもあり、実はジェーンはもっと上手に歌えたし声量も乏しいわけではない。なので、今でも大きなホールでライヴをする。フランソワーズ・アルディはライヴをしない(お聴きしたいけれど!!)。本来のお声の細さ、声量の乏しさ(そこが魅力!)という物憂げさでは、やはりアルディだと想う。どちらも好きなヴォーカリストだけれど、アルディはご自分で作った詩を歌い、あの世界が好きなのでアルディが大好き!比較など普段しないけれど、訊かれるとアルディの方がより好きだと答えるというだけのこと。