『オードリー・ローズ』 ロバート・ワイズ監督 (1977年)
オードリー・ローズ/AUDREY ROSE 1977年・アメリカ映画 監督:ロバート・ワイズ 製作:ジョー・ワイザン、フランク・デ・フェリッタ 原作・脚本:フランク・デ・フェリッタ 撮影:ヴィクター・J・ケンパー 音楽:マイケル・スモール 出演:マーシャ・メイソン、ジョン・ベック、スーザン・スウィフト、アンソニー・ホプキンス、ジョン・ヒラーマン、ロバート・ウォーデン |
高級マンションに住む幸福な家族。しかし、一人娘のアイヴィがお誕生日を重ねる度に異変が起こり出す。このアイヴィ役のスーザン・スウィフト(1964年7月21日・米国テキサス生まれ)は撮影当時12~13歳頃でお声も愛らしくあどけない表情とエキセントリックな表情が交差する感じが役柄にお似合い。母親(マーシャ・メイソン)が娘を学校に迎えにゆくのだけれど、ある見知らぬ男性が付き纏う。その男性は英国からやって来たフーバー(アンソニー・ホプキンス)。彼は1964年に妻と娘を交通事故で亡くしている。しかし、彼は東洋の宗教思想を研究したり体験している内に、死んだはずの娘が死亡と同時にこのアイヴイの中に生きている(霊魂が)という確信を得る。そして、自分の娘(オードリー・ローズ)の魂が平穏に天国へゆけること、また、このままでは命が危うい異国の少女アイヴィを救うべく、この家族に接近する。両親は彼の言葉を信じることが出来ず、気のふれた危険人物だと警察に報告する。しかし、確かにアイヴィの異常さが増してゆくのだ。彼女はアイヴィながらある時オードリー・ローズとして事故の日の苦しみが甦る。彼女たちを救えるのは親たちが協力し合う必要があると。次第にフーバーのお話を信じるようになる母親と、全く信じない父(ジョン・ベック)。裁判に持ち込まれテレビでもこの神秘的なニュースが報道される。このままでは、フーバーは変質者として囚人となる。医学界の権威のような先生が登場し、幼い少女アイヴィを睡眠術にかけ過去に戻らせる実験をすることに父親が合意する。母親は猛反対したけれど手続きの後だった。結局はアイヴィが生まれる前に戻った時点でもうオードリー・ローズとなり、アイヴィは息絶えてしまう...そして、フーバーはインドに渡ったようで、彼に祈りを込めて筆を取る母親との文通が続いているようだ。父親も少しずつ理解しようとしているという。不思議な映画だけれど、音楽や美術デザインも結構好きなもの。輪廻転生を信じる私は全くこの映画をホラー映画(オカルトだしホラーだけれど)とも思わず怖くはなかった。死んでしまった少女たち、その親たちの哀しみの方が観終えた後も心に残っていた。
『オードリー・ローズ』 少女アイヴィ(スーザン・スウィフト:SUSAN SWIFT)♪ について綴ったものです。