『ギルバート・グレイプ』 ラッセ・ハルストレム監督 (1993年)

ギルバート・グレイプ:WHAT'S EATING GILBERT GRAPE
1993年・アメリカ映画
監督:ラッセ・ハルストレム 出演:ジョニー・デップジュリエット・ルイスレオナルド・ディカプリオメアリー・スティーンバージェン、ジョン・C・ライリー

もう大好き!!で何度も観ている。最初に観たのはジュリエット・ルイスが出ていると知ったから♪主役はタイトルにもあるジョニー・デップ。ちょっと、脱線...ジョニー・デップについて日頃思っていることを少しばかり。まぁ〜凄い!人気☆私は演技者として作品によって違うし個性的なので好きな役者さまではある。しかし、"きゃぁ〜♪”とはならない。でも、間違いなく今日本で最も人気のある外国の男優さまだろう。そして、私の周り、友人たちにまた熱狂的なファンの方がぎっしりなのだ。なので迂闊なことは言えないけれど、あるお友達に映画雑誌の付録にデップの「パイレーツ・オブ・カリビアン」の冊子のようなものが付いていたので差し上げた。すると、”ジョニー!素敵♪”とたいそう喜んで頂けた(私はこの”ジョニー”が新鮮だった。私なら”ジョニー”と言えばジョニー・アリディ。同世代なのに)また、あるお友達に口が滑ってしまって”ジョニー・デップって足短くない?”と言ってしまった。すると、間髪入れずに”そこがいいんですよぉ〜!きゃぁ♪”という有様にもう何も言えない私。そんな大人気のジョニー・デップの映画、こんな私でも結構観ていて好きな作品も多い(『スリーピー・ホロウ』『フロム・ヘル』はとても好き)。ただ、この映画はディカプリオが最高!!デップとジュリエット・ルイスとのトライアングルな雰囲気が絶妙な気もする。脇役の方々もいい。

アメリカは広い。大都会のニューヨークとは別のアメリカ。僅か千人程度の人口の田舎町エンドーラが舞台。父親の自殺以降、全く外出しなくなってしまった母親は太ってゆくばかり。嘗ては町一番の美人だったという。そして、知的障害を持つアーニー(ディカプリオ)。彼は給水塔に登ることが大好きで何度注意されても繰り返してしまう。もうすぐ18歳のお誕生日を迎えるのだけれど、一人でお風呂で体を洗うこともできない。長男であるギルバート(ジョニー・デップ)はそんな家族を支えている、姉妹たちもいるけれど。いくら家族とはいえ、やるせないと思う。でも、心優しい青年なので自分のことより家族のことばかりを優先し心配して過ごしている。そこに現れる少女ベッキージュリエット・ルイス)は自然体で瑞々しく素敵(大好き!)♪次第にギルバートとベッキーは親しくなってゆく。でも、町から出ることは出来ないし、ベッキーは祖母と一緒に車の故障が直れば他所へ行ってしまう...。

最後の旅立ちと再会のシーンで号泣する私。再見を繰り返す度に、この頃のディカプリオは可愛いなぁ〜と思う。そして、この役が今まで観た彼のキャラクターで最も好きなものだ。凄いと思う!彼らは新たな出発を迎えるけれど、母親の死を経てのこと。それぞれに背負っているものがある。高い所が好きなアーニーはよく木に登る。”アーニーはどこ?”と木の上にいるのを知っていて探す。探してもらって喜んでいるアーニーの笑い声と表情や仕草がたまらなく愛らしくて好き。家族や兄弟の絆、そして、この映画は青春映画でもあるので甘酸っぱい。海辺のシーンや夕日の景色も綺麗だ。撮影はスヴェン・ニクヴィスト! 監督はスウェーデンラッセ・ハルストレムで、ジョニー・デップは2000年に『ショコラ』で再びハルストレム作品に出演している。


ベッキー、アーニー、ギルバート♪(ジュリエット・ルイスが可愛い!)