『IF もしも・・・・』 リンゼイ・アンダーソン監督 (1968年)

ifもしも・・・・/IF....
1968年・イギリス映画
監督:リンゼイ・アンダーソン 製作・脚本:デヴィッド・シャーウィン 撮影:ミロスラフ・オンドリチェク 出演:マルコム・マクダウェル、デヴィッド・ウッド、アーサー・ロウ、リチャード・ワーウィック、ルパート・ウェブスター、クリスティ・ヌーマン、モナ・ウォッシュボーン、ロビン・アスクウィズ、ショーン・バリー、アンソニー・ニコルズ

とんでもない映画が1968年に英国で作られていたのだなぁ...と久しぶりに観て、やっぱり”なんだかよく分からないけれど凄い!”というような感じ。マルコム・マクダウェルの映画デビュー作(この以前は舞台とTV俳優のキャリア)で、スタンリー・キューブリックの『時計じかけのオレンジ』以前。存在感があり、独特のオーラを放ちまだ20代。若い勢いのようなものがあの眼光からも感じられるかのよう。全寮制のエリート男子校(寄宿舎)に通う少年達。その厳しい規律や監督生達の威張りぶり...。規律を重んじる者もいれば反逆児も中にはいるもの。その中心人物がミック・トラヴィスマルコム・マクダウェル)だ。”トラヴィス”はここにもいた(デ・ニーロ演じるトラヴィスも危険だったけれど)。 ミックとジョニーとウォレスの三人は革命を起こそうと企てる。その過程で発覚し鞭打ちの処罰のシーンなど痛々しかった(ミックは最も厳しく罰せられていた)。そんな三人にウォレスを慕う美少年フィリップと珈琲店の女の子までが加わって、開校500年という記念の日。父兄や来賓客も多数訪れるその日に、彼ら5人は屋上から襲撃...校長が止めるように促すけれど額に弾は当り校長は倒れ、その後は砲弾の音、銃の音が暫く鳴り響き次々と倒れてゆく人々...この後もなく終える。

カンヌ映画祭パルムドールを受賞した作品ながら、未だにDVD化されていない。けれど、今だからこそ問題ありという気もする。好きな映画とは言えないけれど、何年か後に再見してしまう。私の気になるのは男子校の様子(制服姿も美しい!)や美少年フィリップだったりする。この後も、リンゼイ・アンダーソン監督はマルコム・マクダウェルを起用して作品を作っている。超個性派の男優さまなので特異なキャラクターに抜擢!が多い。『タイム・アフター・タイム』や『さすらいの航海』のような役柄のマルコム・マクダウェルもとても好きだけれど♪

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