『ロリータ』 エイドリアン・ライン監督 原作:ウラジミール・ナボコフ (1997年)

cinema-chouchou2008-06-03


ロリータ:LOLITA
1997年・アメリカ映画 
監督:エイドリアン・ライン 脚本:スティーヴン・シフ 
原作:ウラジミール・ナボコフ 音楽:エンニオ・モリコーネ 
出演:ジェレミー・アイアンズ、ドミニク・スウェイン、メラニー・グリフィスフランク・ランジェラスザンヌ・シェパード、キース・レディン、ハリー・ハーシュ

この『ロリータ』(1997年)は、エイドリアン・ライン監督が一度断ったジェレミー・アイアンズを、共通の友人であるグレン・クローズを介して承諾させ、アイアンズはこの役柄を演じた為に、予想していた通り2年間干されてしまったというもの。でも、このハンバート教授役のジェレミー・アイアンズ在っての作品!!なので、監督がどうしても演じて欲しかったお気持ちに感謝している。原作のロリータ(ロー)は12歳。そして14歳と...。映画化なので勝手なイメージが崩れてしまうことは多分にある。ドミニク・スウェインは可愛いけれど、この映画が凄く好きとは言えない。でも、シツコイようだけれどジェレミー・アイアンズが凄まじい程に素晴らしい!

ロリータ、わが生命のともしび、わが肉の炎、わが罪、わが魂。朝、ソックスを片方だけはきかけて立つ4フィート10インチ(約147センチ)の彼女。-ウラジミール・ナボコフ 『ロリータ』より-

エンニオ・モリコーネの音楽も素晴らしい♪そして、ハンバートが最後に語る言葉が全てを言い表しているとも想う。あの言葉が今も私の頭の中でループし、彼の悲哀に壮絶な美を見る☆

”絶望的な孤独はロリータがいないことではない。彼女の声が聞こえないことだ。”

何故だか、私はこの言葉に頭も心も大きく頷き、そして涙に溢れるのだ。何故だろう...分からないので、こうしてツベコベと綴ったりしてるのだと想う。私はロリータ願望は無い。傍観者としての愛好家に近いと感じている。なので、ハンバート教授やルイス・キャロル(共に際どいけれど!)に感情移入しやすいようなのだ...これもよく分からない。ローが少年でもいい☆

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