『プリティ・ベビー』 ルイ・マル監督 (1978年)

cinema-chouchou2009-08-21

『プリティ・ベビー』のこれまでの纏め

プリティ・ベビー/PRETTY BABY
 1978年・アメリカ映画
監督:ルイ・マル 原案:ルイ・マル、ポリー・プラット 脚本:ポリー・プラット
撮影:スヴェン・ニクヴィスト 音楽:ジェリー・ウェクスラー
出演:ブルック・シールズキース・キャラダインスーザン・サランドン、フランセス・フェイ、アントニオ・ファーガス、バーバラ・スティール、ダイアナ・スカーウィッド

ルイ・マル監督の1978年のアメリカに渡っての第一弾作品である『プリティ・ベビー(Pretty Baby)』。この映画は美少女時代のブルック・シールズの可愛らしさ、美しさを堪能するのみ!での鑑賞が続いた。徐々にキース・キャラダインのファンにもなってしまい、『ロッキー・ホラー・ショウ』で既にチャーミングなスーザン・サランドンは気になっていたので、ここでさらに好きになる。噂では当時、ルイ・マル監督と恋仲だったとか...でも、キャンディス・バーゲンは?(お人の色恋沙汰なのにちょっと気になるこのミーハーさ)。舞台は1917年のニューオリンズ。そんな古き時代のアメリカの雰囲気、娼館の様子、女性たちのお洋服や髪形などが美しい映像と共にとてもノスタルジック。このカメラワークは特筆すべき!な個人的にベスト3に入るお方のスヴェン・ニクヴィストベルイマンタルコフスキーの撮影も手掛けてこられた)。12歳の少女バイオレット(ブルック・シールズ)の娼館に生まれた故の運命というか宿命のようなお話。若い写真家の男性ベロック(キース・キャラダイン)との恋、結婚、破綻...切なく甘美な余韻が残る大好きな映画。でも、なんてたって12歳のブルック(ブルッキーと80年代は呼んでいた)ちゃんの魅力に尽きると想う♪

ルイ・マルが語る『プリティ・ベビー』とルイス・キャロルの関係》

<質問>「不思議の国のアリス」「鏡の国のアリス」といえば、『プリティ・ベビー』を見ながら、キースキャラダイン扮する写真家ベロックとブルック・シールズのプリティ・ベビーの関係からルイス・キャロルとアリス・リデルの関係を想起せずにはいられなかったのですが、当然ながら意識的に関連づけて描かれたのでしょうか。<ルイ・マル>もちろんです。そう、それは最初からずっと考えていました。実際、ベロックが撮った少女娼婦の写真はルイス・キャロルが撮った少女の写真によく比較されるし、酷似しているのです。ベロックの大部分の写真は若い娼婦たちの写真ですが、その写真集のカバーにもなっている全裸の少女の写真は出色のすばらしさで、少女写真家の第一人者であるルイス・キャロルの写真をしのぐ異様な魅力と不安にみちた美しさです。

『プリティ・ベビー』や、以前の『地下鉄のザジ』や『ブラック・ムーン』などのお話、撮影担当の素晴らしき!スヴェン・ニクヴィストのことなどにも触れながら、このように語っておられ、”やっぱり〜♪”と確信を持て嬉しくなったのでした。

2007.10.28.

関連:プリティ・ベビー (ルイ・マル監督) : クララの森・少女愛惜

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