耽美・デカダン・幻想・映像詩・アート

『黒蜥蜴』 深作欣二監督 原作:江戸川乱歩 原作戯曲:三島由紀夫 (1968年)

黒蜥蜴 1968年・日本映画 監督:深作欣二 原作:江戸川乱歩 原作戯曲:三島由紀夫 脚色:成澤昌茂 撮影:堂脇博 音楽:富田勲 美術:森田郷平 出演;丸山明宏、木村功、川津祐介、松岡きっこ、宇佐美淳也、西村晃、小林トシ子 特別出演:丹波哲郎、三島由紀…

『セメント・ガーデン ルナティック・ラブ:禁断の姉弟』 アンドリュー・バーキン監督 原作:イアン・マキュアン (1992年)

イアン・マキュアンの小説『セメント・ガーデン』(1978年)を基に、アンドリュー・バーキンが脚本・監督し映画化されたもの。日本では劇場公開はされていないけれど、海外での評価は高く(賛否両論だったのかも)、ベルリン国際映画祭では監督賞を受賞され…

『鏡』 アンドレイ・タルコフスキー監督 (1974年)

鏡/ZERKALO1974年・ソビエト映画監督:アンドレイ・タルコフスキー 出演:マルガリータ・テレホワ、オレグ・ヤンコフスキー基本的にタルコフスキー作品が好きな私。敢えて「BRIGITTE」で選ぶのはその作品の中の女性像に惹かれる、あるいは印象強く残っている…

『わが青春のマリアンヌ』 ジュリアン・デュヴィヴィエ監督 原作:ペーター・ド・メンデルスゾーン『痛ましきアルカディア』 (1955年)

ジュリアン・デュヴィヴィエ監督の『わが青春のマリアンヌ』は1955年のフランスとドイツの合作映画。ジュリアン・デュヴィヴィエ監督というとジャン・ギャバンやジェラール・フィリップ、ダニエル・ダリューからアラン・ドロンといった方々のお顔が浮かぶ名…

『パンズ・ラビリンス』 ギレルモ・デル・トロ監督 (2006年)

パンズ・ラビリンス/EL LABERINTO DEL FAUNO 2006年・メキシコ/スペイン/アメリカ合作映画 監督・脚本:ギレルモ・デル・トロ 撮影:ギレルモ・ナヴァロ プロダクションデザイン:エウヘニオ・カバイェーロ 衣装デザイン:ララ・ウエテ 編集:ベルナ・ビラプ…

『ビリティス』  デヴィッド・ハミルトン監督 原作:ピエール・ルイス『ビリチスの歌』 (1977年)

ピエール・ルイスの『ビリチスの歌』を原作に、脚本はカトリーヌ・ブレイヤが担当している。カトリーヌ・ブレイヤというと女性監督でもあり『本当に若い娘』が浮かぶ。とても好きな作品でもないけれど少女や思春期を扱った作品は気になるので観てしまう。こ…

『愛の嵐』のルチアを描く芽となったと語るリリアーナ・カヴァーニ監督

愛の嵐/IL PORTIERE DI NOTTE 1973年・イタリア/アメリカ合作映画 監督:リリアーナ・カヴァーニ 製作:ロバート・ゴードン・エドワーズ 脚本:リリアーナ・カヴァーニ、イタロ・モスカーティ 撮影:アルフィオ・コンチーニ 音楽:ダニエル・パリス 出演:ダ…

『ファスビンダーのケレル』 ライナー・ヴェルナー・ファスビンダー監督 (1982年)

夏に弱いのは毎年の事ながら、今年は梅雨が長く夏の暑さも持ち越されている感じ。映画は観ているけれど更新を怠ってしまいがち。少し前に再見した『ケレル』。ちょっと、老年期に入る前のジャンヌ・モローが観たくなって久しぶりに観たもの。今さら、という…

夏の嵐/ルキノ・ヴィスコンティ

夏の嵐:SENSO 1954年 イタリア映画 日本公開:1955年 監督:ルキノ・ヴィスコンティ 原作:カミッロ・ボイト 脚本:S・C・ダミーコ、ルキノ・ヴィスコンティ 撮影:G・R・アルド、ロバート・クラスカー 出演:アリダ・ヴァリ、ファーリー・グレンジャー…

『世にも怪奇な物語』 原作:原作はエドガー・アラン・ポー (1967年)

世にも怪奇な物語:TRE PASSI NEL DELIRIO監督:ロジェ・ヴァディム、ルイ・マル、フェデリコ・フェリーニ 出演:ジェーン・フォンダ、ピーター・フォンダ、アラン・ドロン、ブリジット・バルドー、テレンス・スタンプ、サルボ・ランドーネ (1967年・フラン…

『地球に落ちて来た男』 ニコラス・ローグ監督 主演:デヴィッド・ボウイ (1976年)

”デヴィッド・ボウイほど、ふたつの分野(映画とロック)にエネルギーを注ぎ、成功している例はない。”と水上はるこ氏を始め多くの方が語っておられる。そういう文章を拝読する度に”流石!ボウイさま〜♪凄いです。”って誇らしく嬉しく思う。今日はボウイさま…

『サラ・ムーンのミシシッピー・ワン』 (1991年)

サラ・ムーンのミシシッピー・ワン/MISSISSIPPI ONE 1991年 フランス映画監督:サラ・ムーン 製作:フィリップ・デュサール 脚本:サラ・ムーン、ベニタ・ジョルダン 撮影:エチエンヌ・ベッケル 音楽:ヴィヴァルディ、デヴィッド・ロウ 出演:アレクサンド…

『山猫』 ルキノ・ヴィスコンティ監督 (1963年)

山猫:IL GATTOPARDO 1963年 イタリア/フランス合作映画 監督:ルキノ・ヴィスコンティ 原作:ジュゼッペ・トマージ・ディ・ランペド ゥーサ 脚本:ルキノ・ヴィスコンティ、スーゾ・チェッキ・ダミーコ、パスクァーレ・フェスタ・カンパニーレ、エンリコ・…

『ワンダーウォール』 ジョー・マソット監督 (1968年)

ワンダーウォール:WONDERWALL 1968年 イギリス映画 ジョー・マソット監督出演:ジェーン・バーキン、ジャック・マッゴーラン 音楽:ジョージ・ハリスン日本での初公開は1996年と比較的最近なので、この公開作品を観られた方も多いかもしれない。私もそうで…

『あの胸にもういちど』 ジャック・カーディフ監督 原作:アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグ『オートバイ』 (1967年) 主演:マリアンヌ・フェイスフル

やっと!やっと!の国内初DVD化。大好きなマリアンヌ・フェイスフルとアラン・ドロンの共演した1967年制作映画。原作はフランスの耽美派作家:アンドレ・ピエール・ド・マンディアルグの「オートバイ」。可憐な少女、60年代ロンドンの華の様な存在だったマリ…

『魂のジュリエッタ』 フェデリコ・フェリーニ監督 (1964年)

魂のジュリエッタ:GIULIETTA DEGLI SPIRITI 1964年 イタリア/フランス合作映画 フェデリコ・フェリーニ監督出演:ジュリエッタ・マシーナ、サンドラ・ミーロ、マリオ・ビスー、シルヴァ・コシナ 音楽:ニーノ・ロータ暫く絶版(廃巻)だったフェリーニの「…

『地獄に堕ちた勇者ども』 またまた再見の折のメモ

地獄に堕ちた勇者ども:LA CADUTA DEGLI DEI 1969年 イタリア/西ドイツ/スイス合作映画 監督:ルキノ・ヴィスコンティ 脚本:ルキノ・ヴィスコンティ、ニコラ・バダルッコ、エンリコ・メディオーリ 撮影:アルマンド・ナンヌッツィ、パスクァリーノ・デ・サ…

『叫びとささやき』 イングマール・ベルイマン監督 (1972年)

久しぶりに「叫びとささやき」を観た。初めて観たベルイマン作品は「ある結婚の風景」だった。でもまだ幼すぎて意味が分からず感動したとも何も感想が言えないのでまた観てみたいと思う。この「叫びとささやき」は20代になってから観たものでとても衝撃を受…

『ルー・サロメ 善悪の彼岸』 リリアーナ・カバーニ監督 (1977年)

ルー・サロメ 善悪の彼岸 ノーカット版監督:リリアーナ・カバーニ出演:ドミニク・サンダ、エルランド・ヨセフソン、ロバート・パウエル (1977年・イタリア/フランス/西ドイツ合作映画)★ルー・アンドレアス・サロメ:LOU ANDREAS SALOME/ドミニク・サンダ:…

『ベニスに死す』 ルキノ・ヴィスコンティ監督 原作:トーマス・マン (1971年)

この作品はいつ、何年経っても「素晴らしい!」。でも、困った事に私はヴィスコンティ無しでは生きていけない位に常日頃から離れないのだ、各作品の各シーンが。10代,20代,30代・・・ときっと一生離れないであろう「美」の結晶の様な存在。ルキノ・ヴィスコ…

『ラ・パロマ』 ダニエル・シュミット監督 (1974年)

初めて観たのは今から10数年前。同じ頃「今宵かぎりは」も観る機会が有り、それ以来このイングリット・カーフェンはお気に入りの女優様なのだ。そして、監督のダニエル・シュミットの魔法の様な映像にクラクラしファンになった。私の好きな題材が各所に散り…

『暗殺の森』 ベルナルド・ベルトルッチ監督 (1970年)

私の趣味のサークル"BRIGITTEの会"の会報誌にも最初にドミニク・サンダ(普段ドミニク様とお呼び敬愛しているお方)作品について書いた。まだ観ていない作品もあるけれど観たものは全て!好き。絶対的な私の理想の"美"が集結していると断言できる。大好きな…

『イーディ:チャオ!マンハッタン』 主演:イーディ・セジウィック (1971年)

EDIEあるいはEDITHという女性を知った時、既に彼女はこの世を去っていた。でも、何か掻き立てられるものを感じてしまった。それは在る一枚のモノクロームな写真だった。か細い身体でショートカット(後に銀髪と知る)、レオタードタイツ姿があまりにも美しく…